豊胸シリコンバッグの異変が触れて分かる「リップリング」
他院で挿入した豊胸シリコンバッグ抜去(摘出)のご相談に来られるゲストには、高い割合でリップリングに悩む方がいらっしゃいます。まずはどんな症状が現れるのか、実例をご覧いただきましょう。
CASE1:豊胸シリコンバッグが折れ曲がりバスト両側に突起
こちらの方は、左のバストの内側と外側にそれぞれ、折れ曲がった豊胸シリコンバッグの縁の角が見て取れる状態でした。また、寝ても流れない硬いバストのため、「温泉やプールに行けない」「自分以外の人に胸を触らせられない」とお悩みでした。
CASE2:胸の表面にペコペコと触れる豊胸シリコンバッグの盛り上がり
もう一人、違うゲストの例もご紹介しましょう。この方は、矢印の部分に豊胸シリコンバッグが波打ってできた盛り上がりがありました。バストの形にはそこまでの異常はありませんが、皮膚のすぐ下にあるバッグが手に触れてしまいます。「ペコペコした感触」にお悩みで、「触ると分かってしまう。自然な胸にしたい」とご相談に見えました。エコーでとらえたのが下の画像です。
バスト表面からたった2.8mmの位置に豊胸シリコンバッグが挿入されていて、ほぼ皮膚だけでシリコンバッグを覆っている状況でした。また、元々のバストサイズに見合わない大きさのシリコンバッグを挿入したことで、よれて波打ってしまった部分が皮膚表面に現れ、手で触れても不自然になっていたのです。
なぜ起こる? シリコンバッグ豊胸後のリップリングの原因
「リップリング」は、豊胸シリコンバッグの縁が体内で折れ曲がったり、よれてしまったりすることで起こります。バストの脂肪が少なく、痩せ型の方が多い日本人はシリコンバッグを挿入するスペースが少なく、リップリングが起こりやすい傾向に。理由としては、下記のいずれかが考えらます。
1. 狭い挿入スペースに見合わない大きさのシリコンバッグで、縁がよれたまま施術を完了してしまった。
2. 表面がツルツルしたスムースタイプのシリコンバッグが、時間とともによれて折れ曲がった。
3. 「カプセル拘縮」によってシリコンバッグが圧迫されたことで、折れ曲がったり波打つ状態に。
シリコンバッグ豊胸後のリップリングの放置で起こり得る危険
「豊胸シリコンバッグの尖った縁が当たって痛い」という状態を放置しておくと、最悪の場合、尖った部分が皮膚を突き破り、シリコンバッグが露出することがあります。また、どこか一点が圧迫された状態を長年続けことで血流が滞り、皮膚が壊死してしまうことも……。
では、どうやって治療すれば良いのでしょう? 続く“治療法編”では、異常のあるシリコンバッグの抜去(摘出)を数多く手がけているTHE CLINICが実際に行った、リップリングの治療例をご紹介します。
- 知恵まとめ
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- 豊胸シリコンバッグの突起やよれは「リップリング」の症状
- 狭いスペースへのシリコンバッグの詰め込み、カプセル拘縮などがリップリングの原因
- 放置すると豊胸シリコンバッグが皮膚を突き破ったり、皮膚壊死につながることも