1. 豊胸1カ月での抜去の選択~シリコンバッグの抜去は早めが良い?~(後編)

診療録

メインイメージ

豊胸1カ月での抜去の選択~シリコンバッグの抜去は早めが良い?~(後編)

第23録
[]

豊胸シリコンバッグを入れてすぐに違和感を感じ、摘出(抜去)を希望する方は少なくありません。前編ではシリコンバッグ豊胸後、半年で左右差に悩む方の声をご紹介しましたが、今回はわずか1カ月の時点で抜去を考えている方のご相談メールをご紹介。「抜去は急いだほうがいいのか」を考えます。

前編:【左右差に潜む破損の危険~豊胸シリコンバッグの抜去は早めが良い?~】

シリコンバッグ豊胸後すぐに後悔したら摘出(抜去)する?

シリコンバッグ豊胸の手術をされた方は、早かれ遅かれ、いつかは摘出(抜去)を考えるときがきます。当院にお越しになる方の傾向を見ていると、半年ほどで摘出(抜去)を考えられる方が多いようです。 では、次のようなケースの場合はどうすべきなのでしょう。

Q:豊胸シリコンバッグを入れて2ヵ月でも抜去&脂肪注入は可能?

海外在住のA子と申します。1ヵ月前、日本に帰国したときに他院でシリコンバッグ豊胸をしました。入れたのはテクスチャードタイプのソフトコヒーシブシリコンです。驚いたのは、感触があまりにもナチュラルとかけ離れていて硬いこと。とても残念で、後悔しかありません。 来月、もう一度日本に帰る予定があるので、抜去とコンデンスリッチ豊胸を考えています。この時点で豊胸シリコンバッグを入れてから2カ月あまりです。脇の傷はまだ完治していないのすが、こんな短期間で抜去と脂肪への入れ替えは可能でしょうか?それとも豊胸シリコンバッグを入れている期間が長いほど脂肪の定着率が良いなら、このまま1年ぐらいにおいてから手術したほうがいいでしょうか?

A:可能です。シリコンバッグ豊胸の期間が短い分には問題ありません。

豊胸シリコンバッグを入れて硬い胸になってしまったとの事、同じご相談はたくさんいただいています。入れたのはテクスチャードタイプのソフトコヒーシブバッグとのことですが、これは10年ほど前から主流になっている豊胸シリコンバッグです。「コヒーシブ」とは、破けても内容物が漏れ出さないように固形になったものを指し、「ソフト」はそれまでのコヒーシブバッグに比べて柔らかくなったという意味です。それでも本来の胸の質感にはほど遠く、A子様と同じように、入れたとたんに硬さが気になって仕方がないという方はとても多いのです。 術後2カ月でも摘出(抜去)と同時の脂肪注入に問題ありません。むしろあまり長く待たないほうが良いでしょう。以下で、その理由についてご説明します。

豊胸シリコンバッグ抜去を急ぐべき理由1 :圧迫による影響

豊胸手術 バッグ抜去 画像
左胸だけバッグを摘出(抜去)した状態。凹んでいるのがわかります。

豊胸シリコンバッグを長年体に入れていると、周囲の組織が圧迫され、引き伸ばされて、組織は薄くなってきます。皮下脂肪、乳腺組織、そして肋骨まで……。もともとの身体からかけ離れていくので、いざ豊胸シリコンバッグを取り出すと、バストの皮膚が大きくたるんだり、空気の抜けたビーチボールのように陥没してしまうことも珍しくありません。 A子様は、すでに2ヵ月間、周辺組織や皮膚が引き伸ばされているため、コンデンスリッチ豊胸で脂肪注入をする場合、その分たくさんの脂肪を注入できることはメリットでしょう。しかしこれ以上待つと、皮膚とバッグの間の厚みが薄くなり、注入できるスペース自体が少なくなってしまいます。少しでもハリのあるバストを望まれるなら、早いうちに決断されることをおすすめします。

豊胸シリコンバッグ抜去を急ぐべき理由2 :きれいなバストを保つため

シリコンバッグ カプセル拘縮

豊胸シリコンバッグという異物を入れると、体はそのまわりに被膜をつくり、厚く硬くなっていきます。そこで心配なのが「カプセル拘縮」です。A子様が入れた「テクスチャードタイプ」は、表面がザラザラで体の中で動き回りにくい豊胸シリコンバッグのことで、表面がツルツルのスムースタイプに比べ、カプセル拘縮を防げるようにと開発されました。しかし、やはり人工物。完全に起こさないようるすることは不可能です。 カプセル拘縮は異物を身体の外に押し出そうする反応のため、ぎゅーっと硬く豊胸シリコンバッグを圧迫。痛みを感じる方が多く、形状も不自然になっていきます。 普通に体に入れ続けているだけでも、経年劣化でバッグが破損するリスクはありますが、カプセル拘縮が強かったり、外からの圧迫を受けると、年数が浅くても豊胸シリコンバッグが破けることがあります。 前編でも触れたように、豊胸シリコンバッグが破損すると、まずバストに触れるとわかるようになります。中のシリコンが漏れ出し、周辺組織に炎症を起こす可能性が高まります。さらにシリコンの漏出が広範囲に及ぶ場合、脇の下より目立つ「バストの下」や「乳輪周り」を切って、きれいに洗浄しなければいけないケースも出てきます。 豊胸シリコンバッグを取り出し、脂肪注入を希望されるのであれば、こういった具体的なトラブルがまだなく、硬さや違和感で済んでいる間のほうが安心です。

豊胸シリコンバッグを長く体内に入れておくほどリスクは増える

豊胸シリコンバッグを身体に入れている時間が長いほど、上記のようにさまざまなリスクが増えて、美しく自然なバストを保つのが難しくなっていきます。精神的な不安も常に付きまといます。これが「人工物を身体に入れること」の現実です。 豊胸シリコンバッグに不安を感じて、摘出(抜去)を希望されるなら、少しでも早く相談されるほうが良いでしょう。摘出(抜去)の経験が多く、信頼できるドクターに検査を依頼することをおすすめします。

知恵まとめ
  • 豊胸シリコンバッグを入れて時間がたつと周辺組織が伸びていく
  • トラブルがないうちに抜去したほうがキレイなバストが保てる
  • 抜去は豊胸シリコンバッグを入れた時と同じ傷から行うことが多い
検索回数の多いキーワード

ページトップに戻る